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【絶対に覚えておこう】タクシー事故処理③運輸安全マネジメントと運転の特性を知る施設『NASVA』とは?

【絶対に覚えておこう】タクシー事故処理③運輸安全マネジメントと運転の特性を知る施設『NASVA』とは?
カケル
カケル
この記事を書いた人:『転職道.com』の転職相談スタッフ・『タクシーハローワーク(TSJ)』では職業紹介管理者としてタクシー求人コンサルタントを7年従事したのち、東京特別区地理試験・法令試験取得者/二種免許保持。数々のタクシー企業担当者との取材や求職者との会話で最新の情報を記事化しています。自らも地理試験・法令試験・二種免許を保持し都内タクシードライバーとして勤務もしているまさに『二刀流』です。JPN TAXI及びクラウンで史上最速の平日&週末の両日連続で営収10万円を5度達成!現在では特別区タクシー運転手としても活躍中。

【絶対に覚えておこう】タクシー事故処理③運輸安全マネジメントと運転の特性を知る施設『NASVA』とは?

車を運転する際に教習所や免許センターも実施されますが、適正検査というものがあります。

適正検査は自分自身の性格や特性を知ることによって運転の事故防止に役立てる狙いがあり、非常に大切な作業なのです。

さて、タクシー運転手も例外ではなく、二種免許を取得する際に適性検査を実施しますが、それとは別に運転の特性を知ることによって事故を未然に防ぐことを目的とした施設があります。

カケル
カケル
適性検査の音声で『あまり難しく考えずに楽にお答えください』ってよく言ってましたけど、考えますよね…。

『NASVA』とは?

ところでタクシー運転手に初めて転職をする、もしくは考えている皆さんは『NASVA(ナスバ)』という施設をご存じでしょうか?

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どこぞの大国の航空宇宙局に似た名前ですが、NASVAとは一体どのような施設なのでしょう。
運転を仕事にする方であれば、実はタクシーに限らず多くの方がこのNASVAという施設は耳にしたり訪れたことはあるはずです。

国交省認可の自動車事故対策機構

NASVAは独立行政法人自動車事故対策機構で、National Agency for Automotive Safety & Victims’ Aidの略称でNASVA(ナスバ)と呼ばれています。

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全国50か所に支所を持つ国土交通省認可の機構で、連携して運営を実施しておりおり、「(自動車事故を)防ぐ」「(自動車事故・被害者を)支える」「(自動車事故から)守る」の3つの事業を行っています。

まずタクシー事業者に入社し、二種免許を取得すると必ず最寄りのNASVAへ行き「運転適性検査」を実施します。

▼タクシー運転手のタマゴ:タクゾー

NASVAによれば年間で約46万人が訪れるそうです!

▼タクシーのお客様

NASVAは一般のドライバーもネットなどで予約をすれば受講できますよ♪

旅客・運送業に安全指導業務

NASVAが実施する安全指導業務は、タクシー運転手のみならず「運行管理者等指導講習」や「安全マネジメントサービス」も実施しております。

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タクシーだけではなく、ハイヤー、バス、トラックなどのドライバー及び運行管理者に対して適性診断、指導講習、認定セミナー、講師派遣、コンサルティング等を実施しております。

これらは全て『自動車事故を減らす』ことを目的としております。

乗務前に運転のクセ、適正を計れる

NASVAで実施している適性診断は、タクシー運転手のみならず、ハイヤー、バス、トラックなどのドライバーを対象に実施しております。

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内容としては「運転のクセ」をあぶり出し、長所や短所を以下の適性診断に沿ってアドバイスを提供し、タクシー事業者にも共有することで今後のタクシー営業における安全運転、交通事故防止に役立てるものです。

▼タクシー運転手の主な適性診断内容
初任診断…所属するタクシー事業者において、新たに運転者として採用される方。
所属するタクシー事業者において、事業用自動車の運転者として選任する前。

内容:診断結果を基に事業用自動車の運転者としての自覚、事故の未然防止のための留意点等についてカウンセリング手法を用いた指導及び助言。

カケル
カケル
運転シミュレーターみたいな機械でゲームをしましたが、緊張しました。
適正結果を後日見ましたが良い部分も、悪い部分も正直に受け止める事が大切だと実感しました。

アセスメント業務

NASVAの役割は「運転適性検査」にとどまりません。
むしろそれらも全ての根本にあるのは、交通事故防止にあるからです。

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例えば『チャイルドシートの普及』『自動車の安全性能確認』もその一環です。
NASVAでは自動車アセスメント事業として、一般販売されているチャイルドシートはもちろんのこと自動車に対して安全性能の評価を実施し、一般ユーザーの皆様に情報提供しているのです。

支援も実施

「(自動車事故・被害者を)支える」という部分において説明しますと、NASVAでは自動車事故によって重度後遺障害者となってしまった方及びそのご家族、ご遺族のお子様に対して、以下の支援を行っています。

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▼被害者の支援一覧
・療護施設の設置・運営による重度後遺障害者への援護。
・自動車事故により死亡または重度の後遺障害が残った方の中学校卒業までのお子様を対象に育成資金の無利子貸付。
・友の会の運営・家庭相談による交通遺児等への援護。
・お困りごとの内容に応じてご相談いただける窓口をご案内する『NASVA交通事故被害者ホットライン』を設置。
・自動車事故が原因で介護が必要になった方への介護料の支給。
・同じ悩みを持つ当事者が所属する自動車事故被害者・遺族団体が相談をお受けする窓口を設置。

“KYT”を無償提供

KYT…何の略かお分かりになった方は相当なものです(京都横浜東京ではありません)。

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NASVAでは、交通事故を未然に回避するために習慣づける訓練を「危険予知トレーニング(Kiken Yochi Training)」頭文字を取ってKYTと呼んでおります。

タクシー運転中には様々な『ヒヤリ・ハット』の場面に遭遇します。
これらは事故の原因に直結する可能性が高いため、予め危険要因を予測して、的確に回避することが必要となってきます。

そのためNASVAでは実際に起こった事例(事故及びヒヤリ・ハット)を基に、様々な場面を再現した危険予知トレーニングシート集(イラスト)をタクシー事業者向けに「無償提供」しているとのことです。
また、KYTドライブレコーダーも販売しております。

運輸安全マネジメントとは?

タクシー営業を実施するにあたり、NASVAという機構がどういった場所でどのような重要な役割を示すのか、特に重要となる部分はこの『運輸安全マネジメント』にあるのではないでしょうか。

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運輸安全マネジメントとは、タクシー・ハイヤー・バス・トラックなど全ての運輸事業者の経営者自らが、親会社のみならずグループ会社全てにおいて『安全性向上のための取組み』を主導し、企業全体に安全意識の浸透を図るとともに、働く現場の声を継続的に反映させ、企業全体の安全性向上を計画的に図るための仕組みです。

導入の経緯

運輸安全マネジメントは、2005年に多くの分野の運輸事業者に事故・トラブル等が多発したことが導入の経緯となっており、翌2006年10月には早くもスタートしています。

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これによってタクシー・ハイヤー・バス・トラックなどの運輸事業者の安全管理体制については今後、国が監視する体制を構築し、国と事業者が共に運輸事業の安全を高めることとなります。

改正で中小企業も対象→NASVAが第三者機関評価委員

さらに2009年国土交通省において「事業用自動車総合安全プラン2009」が策定され、同年10月に新たな改正通達が発動すると、一定の要件を満たした第三者機関による運輸安全マネジメント評価の実施を認める措置が導入されました。

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NASVAは国土交通省からこの通達を受け、自動車運送事業者における運輸安全マネジメント評価を行う『第三者機関の認定申請』を行い、10月26日に国土交通省から正式に認定を受けました。

▼32歳の個タクドライバー「ジョーさん」

「事業用自動車総合安全プラン2009」によって、安全マネジメント評価対象を中小企業までに拡大することになったんです。

当時自分も中小企業の法人タクシー事業者所属でしたから、運行管理者が騒いでたのを覚えていますよ。

▼個タク歴20年の「よっちゃん」

確かにあの頃は今よりも事故が多かった印象がありますからね…。
このような制度が出来て良かったんじゃないかな。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

タクシー運転手デビューに向けて、交通安全の重要性を説くためにこのような施設があったのをご存じでしたでしょうか。
一日を安全に無事故で過ごすこと、これが運送業の要です。

とりわけタクシーは旅客業で、お客様がご乗車されますので責任を持って目的地までお届けしなくてはいけない手前、より安全面の担保を重視されるお仕事でしょう。

タクシー業界へ初めて転職される方も、或いは現役ドライバーで転職される際も行く事があるこのNASVA、しっかりと自分自身の長所・短所・適正・運転のクセを真摯に受け止め、安全運転と営業に役立ててくださいね。

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