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タクシー×洗車★実際の洗車条件から洗車屋さんまで解説
一日の乗務を終えたタクシー車両は、必ず洗車をしなくてはなりません。
タクシー運転手もとい、人間が一日の終わりにシャワーやお風呂に入って汚れを落とすのと同じです。
1乗務を戦い抜いた相棒を綺麗にしてこそ、プロフェッショナルのタクシードライバーと言えるのです。
タクシー洗車の方法は?
一般乗用車ですと月に1~2回以上というペースが平均的であると思いますが、タクシーはそうもいきません。
一日に200~300kmの営業㌔をこなすのでそれだけ車体が汚れるのは目に見えています。
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綺麗にして次の人に交代するのもそう、或いは次の乗務に自分が乗るのもそう、この作業は乗務終了後必ず実施されます。
しかし、その洗車にもいくつか方法があります。
手洗い洗車
手洗い洗車は洗車に必要なブラシや洗剤、スポンジなどを用いてタクシー車両を洗車することを指します。
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様々な洗車方法の手段がある中でも、あえてこの手洗いでタクシー運転手ご自身で洗っている方もいらっしゃいますし、相棒は自分の手で綺麗にしたいという気持ちの表れなのでしょう。
ただ冬場は非常に寒い状況で水を使わなくてはいけないこともあり、「手が悴んでしまってきつい」と言う方や、夏は夏で「汗でびしょびしょになる」という意見もあり、手洗いを拒むタクシー運転手もいらっしゃいます。
自動車洗車機完備
タクシー会社によっては自動洗車機を完備している会社もあります。
よくガソリンスタンドに設置されてあるのと同じタイプです。
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使用料は無料のものから有料のものまで幅広く、また、車種によってはサイズの関係上洗浄が出来ないケースも存在します。

洗車担当(洗い屋)
タクシー事業者には、なぜか率先して洗車を担当してくれる運転手さんがいることがあります。
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その方たちは一回につき例えば1,000円で、タクシーを洗ってくれますが、このようなお小遣い稼ぎ的な事をするケースは、例えば違反点数の関係で免許停止となってしまいタクシー営業がしばらくできない際に実施する方が多いようです。
近年はあまり聞かなくなりましたが、それでもまだ一部のタクシー事業者ではいらっしゃるようですよ。
タクシー洗車場
外で営業していると、なぜか不思議なことにタクシー乗り場でも何でもない場所に、タクシー待ちらしき列が並んでいる光景をたまに見かけます。
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その最前列を見てみるとそこは…タクシーの洗車場を経営しているお店で、数分という短時間でタクシーの洗車をしてくれるサービスなのです。
もちろん有料ですが帰庫前に立ち寄るタクシー運転手や個人タクシーなど、回転率も速いので列は混雑していてもすぐに回ってきます。
タクシーの手洗い洗車方法とは?
ここでタクシーをご自身で手洗いしたいという方へ洗車方法を解説します。
なんてことはなんですが、タクシーは毎日洗車を実施しなくてはいけません。
毎日手洗いをすることによって、キズの低減やコーティング及びワックスの効果向上、さらにタクシーはお客様がご乗車になられますので、印象を向上させるためにも大切なのです。
タクシー車両に水をかける
まずはこれです。存分に水洗いしましょう。
水洗いをする理由はタクシー車両には1日乗務した中で土、ホコリ、泥がミクロレベルで漂着しています。それらをしっかりと洗い流すためです。
そのあとは、専用のモップなどを用いてしっかりと汚れを取り除きましょう。
空拭きもしくは少量でモップがけをすると汚れがこすれて車体に傷がついてしまいます。
実はよほどの頑固な汚れでない限りは、洗剤などを利用することは滅多にありません。
タイヤ回りを洗う
次にタイヤ回りを念入りに洗います。
ここでは洗剤が必須になってくるでしょう。
タイヤ回りは道路に一番近いため、土やホコリだけでなく、鉄の粉なども付着しています。
ホイール部分は外からお客様によく見られる部分ですのでブラシを用いて洗剤を付けて綺麗に磨きましょう。
当然そのあとの水洗いも忘れずに!
拭き上げ【重要】
全てが終わったら最後に拭き上げの作業です。これが非常に大切な作業で、水の拭き残しがないようにしっかりと仕上げましょう。
コツは大きめのマイクロファイバータオルを使用すること。吸水性に長けており、一度で終了し時短にもなります。
通常のタオルは傷がつきやすいので推奨しません。先輩乗務員さんが教えてくれたマイクロファイバータオルを使って自分は拭き上げをしています。


ポイントはさ、車体の天井を最初に拭くんだ。
そうしないと水分が落ちちゃうからねぇ…。
僕も毎日自分で洗ってるよ。

あ、そういう自分は…まだ数回しか自分で洗車したことがないです笑。
タクシー専門の「洗車屋さん」が存在する
ところでタクシー業界にはタクシー専門の「洗車屋さん」が存在するのをご存じでしょうか?
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話によれば数社ほどの大手が存在し、近隣のタクシー事業者を回って洗車のサービスを実施しているようです。
もしかすると皆さんがこれから乗務する転職先のタクシー事業者でも、洗車の際は手洗いもしくは自動洗車機のほかに、「洗車屋さん」のサービスを委託しているかもしれません。

相場は1,000円~1,500円といったところでしょうか。
いつも暑い中寒い中、綺麗にしていただき感謝です。
居住地に近いタクシー会社を担当
洗車屋さんはタクシー事業者で4~5人が担当し、洗車希望の営業車を洗い上げます。
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その際は深夜業務になることも多いため、洗車屋さんのスタッフはなるべく居住地に近いタクシー会社で洗車を担当することが多いそうです。
また、「今日は〇〇交通」「明日は〇〇自動車」という日によって回るタクシー会社が変動することも珍しくありません。
身体は使うが軽作業
洗車屋さんはタクシー車両を洗うお仕事ですので、確かに身体を使う作業です。
しかしホースであったり重いものを持つということはなく、基本的には軽作業が多い印象です。
現場を見ていると決して男性の職場という訳でもなく、女性スタッフ在籍しております。
仕事を難なくこなしていますので、安心でしょう。
また洗車だけでなく、洗車を終えたタクシー車両を車庫内で運転し、出庫する順番に並べる作業を実施しているという洗車屋さんも存在します。
各地に業者が存在する
実はこのようなタクシー専門の洗車屋さんは全国各地に業者が存在しております。
自動車業界も産業革命から始まって以来の変革期であり、なおかつ2025年はタクシー業界もライドシェアや自動運転タクシー、シェア乗りなどで多くの分野で変革を迎えていますが、洗車事業に関しては比較的安定してタクシー事業者の支えになっており、今後もニーズは続くものとみれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
タクシーと洗車は密接な関係です。
自分自身でタクシー車両を手洗い洗車するか、或いは洗車機完備であれば使用するか、外部の洗車場でお願いするか、仲間内の洗い屋さんがいらっしゃったら頼むか、そしてタクシー事業者提携の洗車屋さんにお願いをするか…どれを取るかはタクシー運転手次第です。
一番コストがかからないのは手洗い洗車でしょう。しかし、帰庫時間ギリギリまで営業を実施出来て、帰庫したらあとは洗車屋さんに任せるという選択肢も良いかもしれません。
いずれにしてもライフワークスタイルにも絡んできますし、またはタクシー車両に対する愛着もあると思います。もちろん愛着を持って綺麗に乗る事が最低条件ですが、効率を考えると、時間を取るか、コストをとるか…それも強制されるものではありませんので、タクシー運転手の皆さんに合う形で選択すればよいでしょう。