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転職相談でよくある質問集⑤【その他編】

転職相談でよくある質問集⑤【その他編】

人生の節目、大きな転換期…人との別れもさる事ながら出会いもそうです。冠婚葬祭だけでなく、人間として生きていくのに不可欠なもの、それは「生業」です。

その選択肢の中にふと「あ、タクシーの仕事ってどうなんだろう?」と知人の勧めを含め外部等の情報で小耳にし「タクシードライバーかぁ…」と疑問に思いながらも、勇気を出してタクシー求人サイトの転職相談へ相談を頂いた方々からのご質問などを、いくつか例を挙げてご紹介したいと思います。

今回は『その他編』。
タクシー会社へ転職の『タイミング』や雇用関連、リスク管理、なかなか聞けない『副業』などに関してです!

「すぐ転職したいんだけど平気?」

思いがけずの離職…そして転職となると計画的とは言い難いもの。履歴書も自己分析が必要になるため雑に明記しないこともポイントだ。

何かしらの事情で職を失ってしまい、どうにもこうにも食いっぷちを探さなくてはいけないという状況に直面した際、職種問わず『すぐ転職したい!』という衝動に駆られてしまうことはあるかと思います。

焦りは禁物とはよく言ったものですが、明日がどうなるか不安でもある中、いざ窮地となると人は選んでられない状況にもなってくるのも事実ですよね

タクシー会社も採用に対する考え方は実をいうと「千差万別」。
もちろん将来的に戦力となっていただくべく『やる気のある人間』を求めるのは、どの業界とて変わりはないのですが、事情を抱えているからこそ、返ってそれがカンフル剤となって頑張る活力になることも珍しくないのです。

ではもしあなたが「今すぐにでもタクシー会社に転職をしたい!」と考えたとき、実際に起こり得るケースとしてどんなことがあるのか?挙げていきましょう。

採否は長くて1~2週間(まずは書類選考)

面接では今後のヴィジョンも、そして今までの経緯など、じっくりお話をする場でもある。尚のこと、人柄が重要視される。

タクシー会社では通例として面接を行って、採用に至るまでは1~2週間を要します。

その間は面接と履歴書(いわゆる『書類』)を基に選考が始まります。
これまでの仕事の経歴や、ここに至るまでの経緯、人柄など、総合的に判断がなされて初めて採否が決定されます。
履歴書にはもれなく記入し、志望動機等を明確に、丁寧に記載することが大切です。

昨今はPCの普及により、手書きよりもWord/Excelなどの文章スタイルでも一般的になりましたが、「手書きを推奨する会社」もまれにありますので、念のため面接前にチェックすることをお勧めします。

そして履歴書には必ず虚偽なく真実を記載しましょう。職歴や学歴を詐称してしまった際、誰もカバーしてくれませんし、返って自分の首を絞めてしまうことになります。

働くことで重要な「健康診断」

運転というお仕事である以上、体調管理は大切。入社前の健康診断をクリアすれば入社の階段は一歩上がると言えよう。

タクシー会社に入社の際、言ってしまえば最初の仕事と言えるかもしれません。
それは『健康診断』です。

休み休みとは言えど、ハンドルを握って長時間運転する訳ですから、健康状態もそれなりに留意しなければならないところ。長く勤務していただくためでもありますし、乗務中に健康状態が起因となって何か大きな事故があっても困るわけです。
そのために多くのタクシー会社が面接終了後に提携のクリニックを通じて「健康診断」に向かわせる事がセオリーとなっております。

判断基準のタイミングは残念ながら各社の基準があるため、ここで決定的なことは申し上げることはできませんが、もし健康状態に不安がある場合や、そういった判断基準に不安のある方は一度、転職道.comの転職相談にぜひ相談してみましょう。

まれに即日のケースも

決裁権をお持ちの方が面接担当の場合は比較的採否も早いケースもある。

本当に、本当に…あ本当に稀ですが、即日採用のケースもあります。

まず釘を刺しておきますがほとんどの会社は面接後1~2週間は選考を行うとお考えください。
但し事情があるケースなど、一度転職道の転職相談でヒアリングをさせていただいたのち、提携のタクシー会社に相談をさせていただくことも可能です。

但し、冒頭にも申し上げた通り、本当に稀なのであまり即日採用…というのは期待されない方が無難です。

障がい者の雇用について

タクシードライバーでも障害を抱えながら、頑張って仕事をしている方も少なくない。もちろん運転・サービスに支障がないという事が大前提ではある。

近年は通常の雇用、いわゆる一般雇用とは別に「障害者雇用」という枠もクローズアップされております。

そういは言っても以前から存在は確立しており、雇用者の人数によっては法定雇用率の関係上、障がい者を雇わなくてはいけないという制度もあるほど。
ではタクシー会社での「障害者雇用」の現状はどのようになっているかと言いますと…過去の相談例や訪問のヒアリングでの事例ですが、足に後遺症として障がいが残り、若干の不自由を強いられていらっしゃる方や、義足の方なども実は本人の能力とやる気次第でタクシードライバーとして東京特別区で現役バリバリで頑張っていらっしゃる例も本当にあります。

身体の障がいを抱えている場合であれば「障害者手帳」の等級や程度・種類によって一度相談を頂いたのち、企業との面接によっては前向きに検討していただけるケースも実際にありましたが、勿論すべてが対応できるという事ではありませんので予めご注意ください。(※タクシードライバーとして入社される場合は「一般雇用」となります。)

なお、内勤であれば「障害者雇用」という形での入社という選択肢もあります。
その際は別途タクシー会社本体にお問い合わせをされることをおススメいたします。

「身だしなみは厳しいの?」

タクシードライバーは立場上、接近戦でもあるので、とかく嗅覚視覚はお客様に入ってきやすいので要注意。

タクシードライバー…「運送業でしょ?」とお思いの方も多くいらっしゃるかもしれませんが、その解答も考え方も決して間違っているわけではありません。

21世紀のタクシーはもう立派な「接客業」となりつつあります。
お客様のおもてなしを第一に、目的地まで快適にお届けすること。そのためには道にも詳しくなければならないですが、「道が詳しければよい」「目的地まで最短で到着すればよい」という考えはもはや時代錯誤と言えましょう。

あなたがタクシーを利用して何処かへ行きたいと思った時、乗車したタクシーの運転手さんの身だしなみがあまりにも不潔だったらどうでしょう?
目的地へ行ってほしい気持ちもある反面、間違いなく「不快感」に苛まれると思います。

接客態度はもちろんのこと、やはりそれ相応の清潔感、身だしなみは必要となってきますよね。
ここはタクシードライバーへ転職の際に抑えておきたいポイントでもあります。

過度な染髪は控えたほうが無難

ある程度の理解はあるものの、やはり過度な染髪はNG濃厚。髪の長さも応相談である。

30~40年前に比べて「茶髪」はだいぶ市民権を得たように思います。

当時はやれ「不良だ」と揶揄されたこともあったりしましたが(笑)、今は全くそんなこともなく、多くのひとが抵抗なく染髪をされていますよね。
ただ接客業となれば話は別、おそらくこれはタクシー会社各社の規則に準ずることになると思いますが、過度な染髪は控えたほうが無難です。

少々であればそこまで指摘をされることは少ないと思いますが、スーパーサ〇ヤ人ばりに金色ですと…さすがに勤務先のタクシー会社も、お客様も、はてまたタクシーセンターも黙ってはいないと思います(笑)。

気を付けるべきこと(タバコや食事のにおいなど)

食事によっては匂いの強いものも。食欲には勝てない気持ちもわかるが、ケアは必須であろう。

人間の嗅覚というのは非常に敏感なもので、本人が「これくらい大丈夫だろう!」と思っていても、実はかなりの確率で気付かれている…というのをご存じでしょうか?

タクシードライバーはどうしても休憩を立場上タクシー車内で取ることが多くなります。
そのため、身体の臭いはもちろんのこと、外で吸ってきたタバコの臭い、そして車内で食べたお昼ご飯…実はきちんと換気や消臭をしないと後部座席や助手席に充満していて、乗車されたお客様は「うわッ!くさッ!…」という気持ちに間違いなくなります。

あまりにもひどい場合は苦情が来ますので、絶対に気を付けましょう。
食後はエチケットの歯磨きや必要であればマウスウォッシュ、そして車内換気に消臭スプレーをしておくと良いでしょう。

「副業ってできるの?」

仕事の多様化や働き方改革が進む中、隙間産業でお小遣い稼ぎや収入プラスアルファを目指す生き方も、珍しくはなくなった。特にコロナ禍の昨今では顕著に浮き彫りになっている。

仕事をする上で、なかなか面等向かって聞くことが出来ない内容の一つ…

年末調整等で発覚してしまうということはよく聞きますが、例えば「掛け持ちでアルバイトをしている」ということは除き、タクシーでドライバーとして働きながら、何かサイドビジネス等ができるものなのか…それについて過去の例を踏まえてご説明しましょう。

概ね公に認めている場所は少ない

ハンドルを握る以上、副業先も「ハンドルを握る仕事」という訳にはいかない。万が一の事故が起きた際を考え、そこは安全を考えることが無難である。

現在までタクシー会社への相談例として「うちは副業OKだよ~!」と快く返事を頂いた会社は正直ありませんでした。

但しNGという訳でもないというのが感覚的にはあります。「仕事柄どうしても時間が空くので、その片手間で何かできることを行いたい」という方が多くいるのも事実。これは現在の働き方改革やコロナ禍であったりと、就労の多様化が謳われる昨今ならではの現象ではないかと思います。

但し、いつの時代もタクシーは安全面を最重視する「運送業」の一面を持っているので「車を運転する仕事」に関しての副業は安全上認めていません。

主な副業例(ネットオークション・陶芸家・通訳)

片手間で多くの仕事をしながら、タクシードライバーやハイヤー乗務員をこなす人生を送る方も。特に定時制の方に多い傾向がある。

副業と言っても種類は多々あります。

筆者が出会った中でも相談を受けた方や現役タクシードライバーも含め、様々ば副業をされている方と出会いました。

多かったのは「ネットオークション」や「ネットビジネス」です。
前者は全国的に有名な「オークションサイト」や「フリマアプリ」を使っての収入を得ているケース。
後者は大手ショッピングモールサイト等のECサイトでネットショップを開設しているケースです。

そのほか通訳のお仕事をされていたり、パソコン教室の先生など。
渋いところでは、普段は陶芸家として名を馳せ、逆に空いた時間にタクシードライバーとして勤務しておられるという方にも出会いました。

また実家の畑仕事を手伝っているなど…これも副業といえば副業ですよね。

その他(株や家賃収入など)

家賃収入や不動産関連で収入を得ている例や、株取引なども。業務に支障が出ないことが大前提ではある。

少しハイレベルな例ですと、株トレードや家賃収入で本業のタクシードライバー以外にも収入を得ているという方も過去にはいらっしゃいました。

両者ともそれ相応の知識は必要ですが、時間の使い方によっては体調の管理が重要となってきます。
家賃収入もさることながら不動産管理も、乗務中には基本NGですし、株に関してもデイトレードは厳しいものがあります。(「ニューヨーク株を引っ付いて眺めて寝不足になって仕事にならない」…なんて日には本末転倒です。)

「タクシーって“最後の仕事”だよね?」

どうしても年配の方が多く「定年後の仕事」「最後の仕事」などと揶揄されることが多いのがこの業界ですが、実は…

転職相談をされたお客様が現在、タクシードライバーへの転職に大きな意欲はないが「最後の仕事ですよね…タクシーって」と少々トーンダウン調に相談に来られた方がいらっしゃいました。

本音を言うと、その都度我々は「タクシー業界、特に東京の市場を知ってほしい」、または「地域の特性をうまく生かして働いてほしい」と強く思ったことは言うまでもありません。

タクシー業界は、決して皆さまが思うほど「最後の仕事」ではありませんよ!

新卒採用も年々増加

タクシー業界を取り巻く環境も大きく変わり、今や大手タクシー会社などでは新卒採用も積極的に行っている。(写真は日本交通グループ2018年度内定式の様子。)

転職相談でよくある質問集①【収入編】でも申し上げましたが、タクシー会社は現在、大学卒業の新卒採用を積極的に行っております。

都内タクシー会社大手4社の「日本交通」は2020年度新卒採用数:256人。うち女性は78人。次いで「国際自動車」は2020年度新卒採用数:178人。うち女性34名。という実績です。

「タクシーは年配の仕事」とかつて思われていたのは今や昔。平均年齢で言えば未だ55~57歳付近ではあるものの、近年は若年層のドライバーもうなぎ上りで増加。
男女問わずタクシー業界に花を添えていると言えましょう。何より若手は可愛がられますよ。(40代後半でも若手扱いされるのはタクシー業界ならでは!)

生涯を通じて「稼げる」珍しい業種

生涯を通じて手に入れたタクシードライバーとしてのノウハウが、今後の人生の財産となって、還元されることは大きい意義を持つ。

厚生労働省が発表した「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によると、大学卒男子の平均初任給は21万2,800円。

そこから通常は徐々に年齢やキャリアを重ねるごとに上昇していくものの、また定年を境に減少…というのがこの国の労働賃金のセオリーではないでしょうか。

しかし、タクシードライバーは面白いことに「生涯を通じて稼げることができる」珍しい業種でもあります
入社後に頑張って稼ぎ方や自分自身の得意な部分を磨いて営業方法を掴んでいけば、ある程度は生涯を通じてそれが基礎となり、ずっと武器・知力として持っていけることができます。

知は力なりです。

「強盗が怖いんだけど平気?」

大都会ならではリスク…こればかりはタクシーだけでなく、一般の乗用車しかり、サービス業でも同様のリスクの可能性を秘めている。

こちらの相談内容も多く寄せられた内容の一つです。

実際に起こっているという点に関してはごまかしようのない事実ではあるのですが、どのような対処法があるのか?
そして実際にこのようなことが日常茶飯事であるのか?
紐解いてみましょう。

メディアの影響

本当に便利な時代になってしまった上の代償。それは情報社会における真実の錯綜と言えよう。

「強盗の事件とか泥酔客が暴れているのをテレビで見たり、ネットで見て…。正直気が引けます」。

北海道からタクシードライバーへの転職を考え上京を検討されていた方の相談内容です。
確かに仰る気持ちもわからなくありません。メディアを通じて放映・公開されている以上はもうごまかしのきかない事実です。

ただ毎日必ずどこでも起きてるかと言えば、そうではありません。
対処を上手に行うために、或いは巻き込まれないために、どのように業務をしていけばいいか、ここでは挙げてまいりましょう。

冷静に考えましょう

一番大事なのは自分自身で「何を目標に頑張っていくか」それを見失わず冷静に動くことである。

ここで一つ考えていただきたいのですが、どうしてあのような映像が夕方のニュースで流れたのでしょう?

よくニュースを放映する前にキャスターはこんな事を言いませんか?「続いては、また高齢者の危険運転です」と。
そうです、視聴者が釘付けになりそうな「視聴率」を狙ったようなニュースを基本的には放映します。
それに実際に何百何千何万台と走るタクシーで、すべての車両があのようなケースに遭う確率はそこまで高いとは考えにくいです。

常日頃からできる「リスク対策」

車内で何かあれば、ドライブレコーダーや防犯カメラが大きなエビデンスとなる。

ご自身がタクシードライバーに転職後、強盗や暴れる泥酔者を避けたいと思うのであれば、極力「繁華街の営業は避ける」ことが賢明です。

そして人の印象は5秒で決まる…と言うように、ご乗車後はきちんとした接客を心掛けることが大切です。
万一どうしても迷惑なお客様に遭遇してしまった場合は、そーっと警察署の前に車を走らせましょう。

そして迷惑行為をされたら「お客さん、これ以上やってしまうとそこの警察にいかなきゃいけないですよ?」と促してみてください。またこんな時こそドライブレコーダーは強い味方になります。

実際迷惑行為などを働いて逃げた輩は、ほとんどの割合でドライブレコーダーのおかげもあり、検挙されていますよね。

個人タクシーはどうすればなれるの?

街中でもよく見かける「個人タクシー」果たしてどういう経緯でドライバーとなるのだろうか。

タクシーには様々な種類がありますが、黄色い提灯の行灯に「個人」の文字。そう『個人タクシー』です。

「個人的にタクシーをやっているのか?」「趣味でやっているのか?」

いえいえ、個人事業主として運営している、立派なタクシードライバーです。
ではどうやって個人タクシーのドライバーになれるのでしょうか?

どうしても「すぐ」にはなれない

諸条件をクリアし、改めて個人タクシーの「地理試験」を受験する。

『個人タクシーという名の会社があって、そこに就職すれば個人タクシードライバーになれる』…残念ながらそうではありません。

個人タクシーのドライバーになるには条件が必要になってきます。
主な条件としてタクシーやハイヤーの事業者にドライバーとして勤務していた期間が『10年以上』であり、申請日以前から3年間無事故無違反であることが条件とります。
その後、個人タクシーの地理試験に合格したのち、晴れて個人タクシーのドライバーとなれる訳です。

個人タクシー支援企業もある

個人タクシーを目指したい=長く安全にタクシー会社に勤めたい現れでもある。

タクシー会社によっては個人タクシーのドライバーを多く輩出している会社もあり、休憩時間や帰庫時間などに古巣にやってきて元気な顔を見せることなど、よくありがちな光景でもあります。

そういった企業は個人タクシーを目指したいタクシードライバーへ積極的に支援を行ったりするケースもあります。
また、個人タクシー協同組合でも、試験のための勉強会なども開催しておりますので、規定条件を満たしていた場合は都度チェックするのも良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?始める前はいかなる点も「大丈夫なんだろうか…」と思うもの。タクシードライバーだって同じです。

ですが、転職時にあなたを面接する面接官も、タクシー会社で働くベテランドライバーも、はてまた役員さんも皆、はじめは「初心者」からのスタートだったのです。そう思えば少し気は楽になってきませんか?

故に世の中はメディアやネットという便利な…いや便利すぎる産物のせいで、あなたの『一歩踏み出す』行く手を阻むことがあるかもしれませんが、ほんの少しの勇気と希望、そして不安もあったて良いじゃないですか!
みんな最初はそうだったんですから♪

タクシードライバーへの転職、地域を支える力持ち、或いは大都会を支える屋台骨…その役割を担うのは、あなたかもしれません!

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