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タクシードライバーのプライバシー確保へ。国土交通省が乗務員証の義務付け見直しへ

タクシードライバーのプライバシー確保へ。国土交通省が乗務員証の義務付け見直しへ

タクシーに乗ると、みなさんが目をやるのはどの場所でしょうか?

もちろん外の景色や、お仕事をしている方は自分自身のタスクに追われて、車内に目を配っているどころじゃないという方もいらっしゃると思いますが、大勢の方が共通して見られる場所があります。

それは、『タクシードライバーの顔』と、助手席ダッシュボード上に設置してある『あるモノ』です…。
今回はその『あるモノ』を巡ってのニュースです。

タクシードライバーのプライバシー確保へ。国土交通省が乗務員証の義務付け見直しへ

国土交通省はこの度、タクシードライバーの氏名などを表示することを義務付けている乗務員証の制度について、プライバシー保護の観点から見直すことを明らかにしました。
事実上の廃止へ向けて動きだすとのことです。

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現在、国土交通省では一般ユーザーから意見を聞く手続きを進めており、早ければ2023年6月下旬を目途に関係省令を改正し、適用する見通しです。

二種免許の業務なら『バス』も該当

この制度見直しですが、二種旅客業全体の適用となるため、路線バスなども該当となります。

タクシードライバーと違ってバスの場合は料金表示モニター周辺に氏名・車両ナンバーが記載してあります。
今後ですが車両ナンバーは引き続き掲示するので、お客様は「自分がいつどのバスに乗車したか」などは把握できます。

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過激化するクレーム・カスハラへ対策か

バス・タクシー業界で当たり前だった『乗務員証』の表示義務見直しの方針は、近年過激化するクレームやカスハラ(カスタマーハラスメント)への対策となるのでしょうか。

国内でも他業種を見てみると、カスハラに限らず個人情報の特定でストーカー行為などで「名前がわかることによって働く人への不利益」が発生するのを防ぐことから、「名札」を付けないサービス業の従業員が増えてきているようです。

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SNS時代に浮彫となった“整備面”

先日、某プロ野球選手が試合で放ったホームランボールを落下点付近の少年が獲得しようしたところ、別の男性がボールを取り上げたとして誹謗中傷が相次ぎ、さらにはSNSを通じて人物特定といった著しい騒動にまで発展しました。

このような事例は、例えばタクシー車内でも些細な苦情騒動となった際に、タクシードライバーの写真や個人情報を特定されてしまうという行き過ぎた結果となってしまいかねないでしょう。
プライバシー保護の観点で今一度、SNS時代の産物である『利便性』についてよく考えなくてはいけません。

タクシードライバーにとって、課題となるべくプライバシーの“整備面”は今後どのように守られていくのでしょうか。

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タクシーの乗務員証って?

ところで、乗務員証とは何ぞや?という話です。

二種免許を取得し、各事業者所属でバス、タクシーのドライバーとして乗務する際、必須なものがこの「乗務員証」です。

「乗務員証」はバス・タクシーとも、1956年の省令で、ドライバーの氏名や車両ナンバーをお客様の見やすい位置に掲示することが義務付けられております。
また、タクシーの場合は『タクシー業務適正化臨時措置法』により顔写真、運転免許証の有効期限も表示しています。

ちなみにタクシー乗務員証の正式名称は「運転者証」とも言います。

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タクシーセンターで取得する

タクシーの乗務員証(運転者証)ですが、タクシー会社で取得するものでは…ありません。

二種免許と同様に、タクシー営業に欠かせない資格ですので、法人・個人例外なくこの証明書が無いことには営業はできません。

ちなみにこの乗務員証(運転者証)ですが、各地域管轄のタクシーセンターにて交付を受けます。そして、タクシー車内(助手席ダッシュボード上付近)に表示して営業を行っています。(2023年5月現在)

東京都心のタクシードライバー(東京特別区・武三交通圏)であれば、東京都江東区南砂ある「公益財団法人東京タクシーセンター」にて発行・交付を受けなくてはなりません。

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有効期間があるので要注意

ただしここで注意点があります。

タクシーの乗務員証には有効期間があります。もちろん二種免許は運転免許ですので都度更新していれば問題はありませんが、乗務員証は万一お勤めのタクシー会社を退職した場合、有効期間が2年間と定められています。

特に東京特別区のタクシードライバーは2年を経過して再度タクシー会社に転職となると『地理試験』と『法令・接遇の試験』を再度取り直すこととなりますのでくれぐれも注意が必要です。

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これから~Opinion~

プライバシー保護は理解できます。ただし旅客業の運転手たるものが氏名を伏せるというのは、正直責任の所在がどうなるのかという観点に疑問が残ります。

たとえば先日、首都圏の一部私鉄にじ乗車した際ですが、始発駅を出発すると「担当乗務員、運転手は〇〇、車掌は〇〇です」という紹介アナウンスがありました。
これには非常に安堵感を感じました。
同様に飛行機でも離陸前に機長などから「操縦士は〇〇です」という声があると、妙に落ち着くことはないでしょうか?

確かにタクシー乗務員証は今後、公開する内容を変更した方が良いのは確かとは思います。
そのかわりに、例えば何かしらの形で営業時にドライバーを紹介することの義務化(日本交通などは行っていますが)を徹底するなどの対策をした方がユーザーとしても安心感がありますし、ドライバーとしても、完全匿名で業務をして怪しまれるよりは良いのではないかと考えます。

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