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静岡市と伊豆を結ぶ直結タクシー!フェリーで結ぶ実証実験

静岡市と伊豆を結ぶ直結タクシー!フェリーで結ぶ実証実験

日本列島は陸で繋がっている場所でも、離島のようにフェリーで行くほうが楽な場所があります。

首都圏エリアであれば千葉県の房総半島がそれに該当するでしょう。横須賀市の久里浜港から東京湾フェリーに乗り千葉県富津市の金谷港まで概ね30~40分。
もちろん神奈川~東京~千葉は陸続きですから鉄道やクルマでも行けなくはありませんが、場所によってはフェリーは相当なショートカットとなります。

さて、今回のニュースはフェリーとタクシーのお話しです。
ところ変わって静岡県が舞台です!

静岡市と伊豆を結ぶ直結タクシー!フェリーで結ぶ実証実験

静岡市の静岡鉄道を親会社にもつタクシー事業者『静鉄タクシー』が2022年1月28日より、静岡市内と伊豆南部エリアをタクシーとフェリーで結ぶ直行便『223(ふじさん)タクシー』の実証実験を行うことが決定しました。

静鉄タクシーは静岡市内有数のタクシー事業者で、静岡県中部地区を中心に約200台のタクシー車両で営業しています。

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駿河湾フェリーを利用

この『223(ふじさん)タクシー』では、相乗りもしくは貸切で静岡市エリアと伊豆南部エリアを結ぶタクシーを1日1往復走らせる予定です。

注目して頂きたいのが、「途中で駿河湾フェリーを使う」というタクシーでは珍しい形態をとります。
静岡市から伊豆南部まで概ね3時間30分ほどで到着を予定しており、河津町の「河津桜まつり」や南伊豆町の「みなみの桜と菜の花まつり」への貴重な足としての利用を想定しています。

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『223(ふじさん)タクシー』の由来

今回の『223(ふじさん)タクシー』の名称に使われている「223」とは一体なんでしょうか?
静岡に在住でない方ですと少々馴染みが薄いかもしれません。単に「ふじさん」と読むだけではないようですよ。

実はこれ、静鉄タクシーのルートに含まれている駿河湾フェリーの清水港と土肥港を結ぶ航路が「県道223号」として認定されていることに由来します。
まさに陸ではなく海上を走る訳ですから、船上からゆっくり富士山を見渡せて河津桜を見に出掛ける…なんとも優雅なひと時ではありませんか。

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観光庁の採択を受けて実施

国の行政機関でもあり、国土交通省の外局である観光庁では交通連携型の「地域一帯となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値事業」の取り組みを積極的に行っております。

ポストコロナに向けた観光地再生の取組を強力に支援しており、今回の静鉄タクシーの『223(ふじさん)タクシー』の実証実験もこの採択を受けて実施されました。

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歓迎の声も

地元静岡県内をはじめ今回のニュースでは、静鉄タクシーが行うこのフェリー企画に対し、歓迎の声もあります。
ではいったい、どのような声かと言いますと…

これはありそうでなかった面白い取組ですね。フェリーを乗り継ぎタクシー乗り換えればこれくらいの価格で定期便化できそう。
インバウンドが活況だったころ、伊豆半島&日本平やドリームプラザは定番コースでした。またあの頃みたいに活気溢れるインバウンド市場が待ち遠しいです。

タクシーと考えると安いし、河津桜の渋滞に巻き込まれないで済むなら利用したい。
駿河湾フェリーが松崎まで行ってくれれば南伊豆や下田にも行きやすくなるので、そっちも実験してほしいですね。

以上のように、「渋滞に巻き込まれずに河津桜まつりやみなみの桜と菜の花まつりへのアクセスが出来ることを期待する声や、インバウンド復活を期待する声が目立っております。

タクシー&フェリーというありそうでなかった新たな試みで相乗効果が期待できそうですね!

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主な詳細

利用料金の詳細は以下の通り。

静鉄タクシーでは、4人以上のグループにおすすめの貸切プランと相乗りプランを用意しています。

相乗りプラン:1人片道4,500円
貸切プラン:普通タクシー1台(最大4人):片道1万8,000円/特大タクシー1台(最大9人):片道2万8,000円。
※いずれも別途人数分のフェリー旅客運賃が必要となります。
申し込みはインターネットで受け付ける。

なお、相乗りタクシーの場合ですと、通常利用料金に比べ、約4,000円もお得になるとのことです。
(※通常:大人5人で貸切タクシー&駿河湾フェリーを利用し下田に向かう場合、1人あたり片道約9,700円)

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これから~Opinion~

陸地や首都圏エリアですと、「フェリー」という乗り物に馴染みが薄いかもしれませんが、国内ではフェリーで利用しなくては生活が困難な地域や時間短縮を図れる地域がまだ多く残っております。

そこでタクシーの活用となると、壁となってしまうのが『交通圏の制約』になるのですが、今回は同県内での移動とあって、運輸局側でもそこまで大きな弊害もなくスタートすることができそうです。
電車での乗り継ぎもなく、タクシー移動なので当然ながら旅行客が運転をする必要がありません…ということは飲酒も出来るとあって早春の伊豆でお花見を思う存分楽しめるとなれば、これまた非常にありがたい企画となるのではないでしょうか。

タクシーの「観光面」これは従来から存在していましたがなかなかメジャーになりずらい分野でしたが、こういったメリットを打ち出す事はタクシー事業者・お客様双方にとっても非常に有益のあることではないかと考えます。
あとは海の波が静かであることを願うばかりですよね…。

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