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タクシー運転手の素朴な疑問…ニッパチ(2月・8月)は稼げないって本当?
タクシー業界では昔から「ニッパチ(2月と8月)は稼げない」という言葉があります。
このニッパチという言葉は、商売全般でも閑散期を指す業界用語ですが、タクシー運転手の間でもよく耳にするフレーズです。
しかし、最近では観光需要やインバウンドの回復、酷暑や天候不順によるタクシー利用の増加など、2月・8月でも稼げるチャンスが増えているのも事実なのです…!
そもそも「ニッパチ」はなぜ稼げないと言われるのか?
では、なぜニッパチは「稼げない」と言われてきたのでしょうか?
令和の現代ではどのように変化しているのかを含めてに解説したいと思います。
安心してタクシー転職するためのみならず、タクシー運転手としてデビューしても安定して稼ぐための「戦略」や「会社選び」のポイントもご紹介していきますよ!
季節要因による乗車需要の低下
ニッパチは「稼げない」理由の一つとして、乗車需要の低下が挙げられます。
主に2月は年末年始が終わり、出費を控える人が増える傾向がありますよね。
また外出の頻度も少なく、夜の飲み会やイベントも減少するのがこの時期です。
さらに追い打ちをかけるかどうかわかりませんが、12ヶ月の中で一番日数が少ないというのも起因しています。
そして8月はお盆休みや夏季休暇も重なり、都市部の人口が一時的に減少します。
平日などは頼みの綱である『ビジネス需要』が落ち込む懸念があり、いつもとは違う営業を強いられる事は必須と言えましょう。

経済活動の停滞
また、この時期は企業の取引や出張も減るシーズンでもあります。
平日昼間の利用が減少しやすい傾向があります。
タクシー営業時はなるべく、こういう時はドツボにハマらないように「次の一手」という営業スタイルを決めておくと、万が一いつもの場所でお客様の乗降が減少しても補填することができます。
気候条件
ニッパチは季節の変動前であり、寒暖差がはっきりとしているシーズンでもあります。
そのため、タクシー需要が比較的少ないとも昔から言われてきた背景があります。
例えば2月は寒さが厳しく、外出を控える層が増えるケースがあります。また8月は猛暑で外出自体を控える人が増えるため、昼間は人出が減るというデメリットと向き合わなければなりません。
近年は「ニッパチ」でも稼げるようになってきた
タクシー業界・タクシー運転手にとってバツが悪い「ニッパチ」ですが、近年ではそんな閑散期でも比較的稼ぎやすくなってきたのはご存じでしょうか?
その要因は、近年の時代背景が大きく因果していると言えます。
中国の春節によるインバウンド需要【2月】
日本から飛行機でも3~4時間でも行く事が出来る中華人民共和国(中国)では、毎年、旧正月(春節)が1月末〜2月中旬ごろに行われます。
その時期になりますと、中国からの訪日観光客が毎年急増します。
ということは、必然的に都市部や観光地では、空港送迎や観光タクシーの需要が大幅にアップすることが見込まれるのです。
※但し近年の中国からお越しの観光客はタクシー移動よりも長距離・貸切利用が多く、タクシー利用が以前に比べて減少している印象はあります。(おそらく白タクの影響が大きいです)
酷暑によるタクシー利用増加【8月】
8月は比較的都心部はお盆休みなどもあり、静けさが漂う印象が多いと思います。
しかし近年では夏の猛暑日が増え、熱中症対策や体力温存のためにタクシーを選ぶ人が増加しています。
涼しくて快適なタクシーはまさに「天国」そのものと言えましょう。
特に高齢者や子連れファミリー、ビジネスパーソンが短距離でも利用するケースが増えています。
イベントや観光需要の多様化
何と言っても8月は各種イベントが多いのも特徴です。
花火大会、夏フェス、スポーツ興行など夜間のイベント需要が豊富です。
さらにインバウンド需要で都心部の観光地にも平日土日関係なく多くの訪日観光客が観光に訪れているため、以前にくらべますと大分需要は増加した印象です。
ニッパチでも稼げるタクシー運転手が行っていること
そんな諸刃の剣感プンプンの『ニッパチ』ですが、比較的収入に変動が起こりやすいこの時期でも、稼げる運転手は確実に存在します。
ニッパチで稼げるタクシー運転手が行っていることは一体どんな営業方法なのでしょうか?
需要のある時間帯・エリアに集中する
タクシーたるもの、需要があるエリアに行かずして収入に結び付きません。
そのため、情報収集もさることながら、ニッパチは以下の事に注意して営業しましょう。
2月:空港・新幹線駅周辺、繁華街、観光施設付近を重点的に流す。
8月:夜間イベント会場、観光地、ホテル密集エリアが狙い目。
2. 天候を味方につける
大雪や猛暑、豪雨の日はタクシー利用が急増します。
悪天候時は普段流す場所や待機するポイントを固定せず、需要が集中する場所に柔軟に移動しましょう。
その間に手上げ乗車や無線配車が入ることも非常に多いですが、それはしっかりと動いている証拠ですのでご安心くださいね。
3. 配車アプリの活用
配車アプリの恩恵はタクシーユーザーにとっても、タクシー運転手にとっても大変に大きいものです。
ニッパチこそ配車アプリを通常の流し営業や付け待ち、無線配車などと併用して効率よく使って売上を積み上げましょう。昨今は訪日観光客の方々もアプリ経由での予約を好む傾向がありますよ。
英語や中国語などで対応された場合の不安もおありかと思いますが、経験則上ほとんどのお客様が目的地をスマホで見せてくれますでご安心ください。

さらにはGO、Uber、S.RIDE、DiDiなどの配車アプリを活用し、効率的な営業が可能です!
実際のタクシー運転手の声は?
ここでは実際にニッパチの際、タクシー運転手はどんなことを考え、感じながら営業しているのかという声を集めてみましした。
是非とも参考になれば嬉しく思います。

(50代/男性)


でも最近は若い方も駅から団体ご乗車されたり、突然のゲリラ豪雨で需要が爆増したりと…結果としてちゃんと稼げていますよ!」
(30代男性)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ニッパチは今や、「稼げない」から「戦略次第で稼げる」時代へと変わりつつあります。
タクシー業界では長年、2月と8月は稼ぎにくいと言われてきました。
しかし、インバウンド需要やイベントの多様化、配車アプリの普及により、今では工夫次第で十分に稼げるようになっています。
これからタクシー業界へ転職を考えている方は、「稼げる時期」だけでなく、「閑散期の売上対策」をしっかりと教えてくれる会社を選ぶことが重要です。
さらに設備・案件・働き方が整った会社なら、年間を通して安定した収入が期待できますよ!