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神奈川県で通勤時間帯に混む道とは?タクシー乗務員なら知っておこう

神奈川県で通勤時間帯に混む道とは?タクシー乗務員なら知っておこう

車通勤する人にとっては、「いつもの道」というのは、毎日同じ時間・同じ道路を使うわけですから、「概ねこれくらいの時間で目的地まで到着するだろう」、「これくらいの渋滞かな」と予想はつくものですよね。

しかしそうでない人にとって、たまに使ってみた道路が激しい渋滞でまったく動かない、なんてことにも…皆さん経験があるかと思います。

今回は神奈川県で通勤時間帯に渋滞が発生しやすいポイントを一部ご紹介したいと思います。

神奈川県で通勤時間帯に混む道とは?タクシー乗務員なら知っておこう

電車通勤と車通勤、双方良さ悪さはあるが、車での移動となれば渋滞への対処を常に考えなくてはいけないという事態が発生する。

電車通勤とはまた違う世界…車通勤がメインの方はどういった手段で渋滞情報を取得するでしょうか?

近年では、インターネットの進化やWi-fiの捕捉もあり渋滞専用アプリやGoogle Mapでも非常に高精度な情報を掴むことが可能になりました。

それ以前はというと「カーナビ」、そして「地元のFMラジオ」などで一般道の道路交通情報を1時間に2回程度発信してくれるのを頼りに走行するのが主体でした。
もちろん、これらは今でも大切な情報源ですし、需要はまだ消えていません。

神奈川県内で運転しているとよく頻繁に出てくる「渋滞スポット」を挙げてみましょう。

国道16号は渋滞頻発ルート

神奈川県横浜市西区から、首都圏を環状に結ぶ一般国道の国道16号。
神奈川県にお住いの方でしたら使ったことがないという人はいないくらい、メジャーな道路ですよね。

国道16号線は横浜市西区の高島町交差点から始まり、相模原市、東京都町田市、八王子市、埼玉県川越市、さいたま市、千葉県柏市、千葉市、木更津市と経由する首都圏を環状に結ぶ道路です。

東京近郊の主要な都市である千葉県と埼玉県と神奈川県を結ぶために交通量が非常に多く、渋滞が起こりやすい道路として知られています。

保土ヶ谷バイパスは通勤時間帯に慢性的な渋滞が発生する

保土ヶ谷バイパスは1973年に、既存の国道16号のバイパスとして開通しました。
新保土ヶ谷ICからは国道1号横浜新道(第三京浜方面及び戸塚方面)へ接続が可能。上川井ICからは八王子方面への大和バイパスと、東名横浜町田ICへの接続が可能です。

保土ヶ谷バイパスは主要な区間が『制限速度が80km/h』、なおかつ『片側3車線』と、あたかも高速道路のような設計にもかかわらず、通行料金は開通当初から無料です。

そのため東名高速道路の横浜町田インターチェンジから横浜市街へ向かう車、あるいは県内では相模原方面へ向かう際の需要が強大なため、交通量が多く、日中は慢性的に渋滞が発生しがちです。

渋滞の原因は「JCT接続」と「勾配」

夕方のテレビでも時たま特集される「渋滞の原理」によく上げられるのが何を隠そうこの保土ヶ谷バイパスである。スピードの低下による自然渋滞が起こりやすい…かと思えばスピード超過での事故発生率も多い。

保土ヶ谷バイパスの渋滞の原因は、国道1号横浜新道と国道16号横浜横須賀道路のインターチェンジである狩場JCTとも接続しているため、首都高速狩場線の開通後、その混雑に拍車がかかったと言われています。

また、保土ヶ谷バイパスの特徴として「勾配の多い地帯を走る」ことが挙げられます。
自動車は惰性で走れば、当然坂道ではスピードが落ちます。
走り慣れていないドライバーにとって、保土ヶ谷バイパスの山坂を上って下るが如くの勾配は、自然とスピードのアップダウンが発生してしまうという訳です。

自然渋滞の原理は「自動車の交通量」なども大いに関係しますが、保土ヶ谷バイパスで起こる多くの自然渋滞はこの「勾配」がポイントでしょう。

近隣の住宅地も見ても「新桜ケ丘」「四季美台」「左近山」「鶴ヶ峰」と行った「山」「丘」が名称の住所が多いです。

ちなみに保土ヶ谷バイパスの交通量は平日17.4万台と首都高速湾岸線の新木場 – 葛西JCT間(18.0万台)に次ぐ交通量ですが、日中の12時間に限って言えばこの保土ヶ谷バイパスが日本一の交通量です。

日本一の交通量なわけですから混雑するのは必然の結果ですね。

まだある国道16号線バイパス、大和バイパスはどうか?

大和バイパスは神奈川県横浜市旭区の上川井ICから東京都町田市の東名高速道路横浜町田ICを通り、大和市つきみ野に至る国道16号のバイパス道路として1968年の3月に開通した道路です。

この道路も通勤時間帯には慢性的渋滞が発生します。

特に渋滞発生ポイントとして有名だったのが、国道246号線と交わる町田市にある東名入口交差点です。
国道246号線も神奈川県の主だった国道で交通量が多いですからここの交差点は日常的な渋滞が発生していました。(さらに当時は周辺の近道までも渋滞する始末でした…)

しかし近年、保土ヶ谷バイパスの事実上延伸となる町田立体事業が行われ、2016年の4月に開通しました。
この為、地平部の東名入口交差点を通行する車両の数が減少し、渋滞は大幅に緩和したと言われています。

近年は減少傾向も

横浜北西線が開通し、保土ヶ谷バイパスの自動車が流れ出したという話を聞くようになった。ただ劇的な数字ではまだない。

渋滞のメッカであった保土ヶ谷バイパスも、近年はようやく減少傾向になってきたのをご存じでしょうか?

首都高K7横浜北線と第三京浜を経由し、横浜港北ICに建設された「横浜港北JCT」から東名高速の横浜青葉JCTまでを直で結ぶ「横浜北西線(首都高速K7)」が2020年3月に開通。
これににより、東名高速・町田方面へのアクセスの幅が広がり、利便性が向上しました。

当時は開業直後ということ、そしてコロナ禍による第一回目の緊急事態宣言直前ということもあり、開業当初3月(22日から統計)の一日あたり平均交通量は2.24万台。4月には2万台を割る数字となってしまいました。
しかしながらその後は徐々に交通量を伸ばし、6月の一日あたり平均交通量は3.58万台にまで到達しました。

これにより、同年の保土ヶ谷バイパスの交通量は3月(22日から統計)の一日あたり平均交通量は15.2万台でしたが、4月5月は13万台、そして6月の一日あたり平均交通量は14.4万台という数字になりました。

実は横浜北西線が開通する前のデータとして2019年の3月の一日あたり平均交通量は15.4万台。つまり、横浜北西線の開通前と比べると保土ヶ谷バイパスの交通量は約1万台近く減少していることが分かります。

実際に保土ヶ谷バイパスの上川井IC~新保土ヶ谷IC付近を走っていると、事故渋滞でない限りは以前のような「すし詰め」のような動かない渋滞というのは減った気がします。

環状2号線は交通量大

環状2号線の「環2境木」交差点。保土ヶ谷バイパスや横浜新道、国道1号線のショートカットなど、非常に交通量が多く、事故にも注意したい場所だ。

横浜の大動脈ともいえる幹線道路「環状2号線(略して「環2」)」をご存じでしょうか?

昨今は下永谷付近のロードサイドに展開するラーメン激戦区の場所でも有名ですが、県内きっての交通量の多い道路としても有名です。

環状2号線は、国道16号線と交差する磯子区「森三丁目」を起点として、川崎町田線の鶴見区「上末吉五丁目」までの横浜市中心部をとりまく環状道路です。

交通量はとにかく多いが、信号が変われば動き出す。しっかりと流れに乗ることが運転する上で重要である。

 

環状2号線は一番最初の東京オリンピックが開催された1964年に新横浜地区周辺が開通。
その後は1998年3月に現在の鶴見区と磯子区の区間が暫定的に開通しましたが、一部は工事中のままでした。
翌年には神奈川県内で2002年日韓ワールドカップの開催に間に合わせる日野高架橋、港南ひまわりトンネル部分が開通。その後も保土ヶ谷バイパス(国道16号)との接続ランプが開通。
2005年に屏風ケ浦バイパスの開通をもって全区間の工事がようやく終了し、現在に至っております。

神奈川県内の一般道路でも特に交通量が激しく、通勤時間帯は非常に多くの車が行き交います。
そのため警察の取り締まりが強化されている区間も多く、交通量が多いものの流れ自体は悪くありません。
ただし屏風ケ浦バイパスは12月~2月は深夜早朝は路面凍結によって通行止めになることもあったり、また事故渋滞が起きれば長時間の渋滞を余儀なくされることもありますので注意が必要です。

国道1号線の戸塚警察署・原宿交差点付近

原宿交差点のショートカットトンネルが完成し早10年以上。それでも混雑は以前より若干解消した程度で、未だに渋滞情報で聞かない日はないほど。

国道1号線は、現代の東海道である「東京都中央区日本橋」を起点とし、「大阪府大阪市北区梅田新道交差点」へと続く道です。

当然神奈川県も川崎市・横浜市・藤沢市・茅ヶ崎市・平塚市・小田原市と神奈川県の主要な都市を通るかたちになるため、利用車が多いことで知られています。

23区から横浜まで下道で行こうとするとこの国道1号線を使うことが多いかと思います。
国道1号線をずっと走るようなルートの場合には東名高速道路を使用することになると思いますので、高速道路を使用するほどではない距離を走る際に使うことが多い道路かもしれませんね。

神奈川県域でいえば、国道1号線は「保土ヶ谷バイパス(国道16号線)」や、「第三京浜」とも接続するため交通量が多いです。

渋滞箇所の特定と対策を目的として設立された「首都圏渋滞ボトルネック対策協議会」ではこの先に挙げた国道16号線も含みますが、国道1号線も渋滞箇所として取り上げており、その箇所の一つとして、戸塚警察署前交差点付近をあげています。

国道1号線は元旦の風物詩「箱根駅伝」の走路でもおなじみ。 戸塚中継所付近は渋滞必須の場所だ。

調査によれば国道1号線の「戸塚警察署前交差点」から、国道1号と環状4号線の交差点で県内きっての渋滞スポット「原宿交差点」、「藤沢バイパス出口付近」まではほぼ終日にわたって混雑しております。
この交差点を通行する車両の数は、1日約7万台にも上るとのことです。(原宿交差点は最大10万台)

よく神奈川県内のFMラジオを聴いていると、交通情報で「戸塚警察署付近で渋滞」あるいは「原宿交差点付近で渋滞」というフレーズはもうお決まりのように出てきますよね…。

こういった経緯もあり、この交差点の立体交差化へ着手する方針を固め、今後協議と方針を関係各所と取っていくようです。(2010年に渋滞緩和を目的とした「トンネル」が完成しましたが、それでも渋滞は続いております…)

東名高速は鬼門「大和トンネル」

拡張工事をしてもある程度混雑し、渋滞してしまう大和トンネル。原因はトンネル付近の緩やかな勾配とトンネルに入る際の照度低下による減速と考えられる。

 

東名高速道路の下り線における一番最初のトンネル、それが「大和トンネル」です。

神奈川県大和市にあるトンネル…という名前ですが地下道と言ったほうが正しいかもしれません。
というのも、アメリカ海軍厚木飛行場の滑走路の延長線上にあるため、このような作りとなっております。

神奈川県内を走る有料道路ですが、こちらもラジオで聞かない日はないほど、有名な渋滞スポットです。

また、年末年始、お盆、ゴールデンウイーク、その他大型連休などではテレビを通じて渋滞の状況を伝えられることも珍しくありません。
その際は上下線ともに30 km以上の渋滞になるケースもあり、上り線は足柄SA付近まで渋滞し、下り線は東京ICを過ぎて首都高速道路3号線まで渋滞が伸びることもあります。

国土交通省が平成26年に公表した集計によると、大和トンネルを含む横浜町田IC~海老名JCT間の上下線が、全国の高速道路渋滞ワースト1位および3位の区間とされていることがわかりました

2020年4月に大和トンネルは渋滞緩和を図るべく「4車線」に拡大しましたが、それでも平日の場合、通勤時間帯は渋滞してしまいます。という事は、土日祝はもう想像がつきますよね。

 

神奈川県では国道が要注意

国道は混む…これがひとつのキーポイント。近年は整備も整ってきたが、事故渋滞や降雪などによる通行止めの渋滞の影響は計り知れない。

 

このように神奈川県では国道16号線、国道1号線、国道246号線、環状2号線とそれに接続するバイパスがあり、それらすべてが多くの交通量を有していること、日本の大動脈である東名高速道路のインターチェンジが多数あることから道路の交通量が慢性的に高い傾向にあります。

その為、各道路渋滞が頻発しやすいエリアと言えるしょう。

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神奈川県でタクシー乗務員として働くには、地理試験合格が必要

ちなみに神奈川県の横浜市、川崎市、横須賀市及び三浦市でタクシー乗務員として働くためには地理試験の合格が必要となります。

地理試験の合格が必要なエリアとしては東京と大阪が他にありますが、神奈川県でもそういった首都圏と同じくした地理知識が求められるということでしょう。
結構コアな内容が出題されるようで、その合格率は50%前後とあまり高くありません…。

ですが指定エリアで働いているタクシー乗務員の皆さんはこの試験を合格した皆さんです。

これだけの人が合格できる試験ですから、万が一一発合格できなかったとしてもあきらめずにチャレンジしましょう。
タクシードライバーとしてスムーズに案内するためには抜け道や遠回りかもしれないけど車通りはスムーズな道などをある程度頭に入れておいたほうが良いですね。

【神奈川タクセン AA評価で満点8社も】東京交通新聞 より(2020年7月13日抜粋)

神奈川のタクシー営業攻略法

「郷に入っては郷に従え」という言葉があるが、タクシー営業は本人の目標をきめつつ、いかに郷に従うかがミソかもしれない。

タクシー乗務員にとって、東京特別区で営業するコツがあるように、神奈川にもタクシー営業を行う上でのコツがあります。

◆◆その営業攻略法とは、以下になります。(京浜地区参照)◆◆
①環状2号線より内側で積極的に営業
②バスが行ってしまった後を狙う
③勾配の多い住宅地(タクシーがないと不便な立地)
④横浜市中心部・鶴見駅付近・川崎駅付近は流し営業も成立
⑤通勤客はどの方面へ行くか(横浜方面?東京方面?)

都内のタクシー営業のセオリーとして、稼ぎたければ「山手線の内側」「皇居周り」「三区」といった三種の神器のようなものがあります。

それは神奈川県内の地理にも当てはまるのではないかという事です。

横浜市保土ヶ谷区の住宅地。さすがにバスでは入れない地帯に住宅やマンションまでもが軒を連ねている。

 

神奈川県はとかく東京23区とは違い、ベッドタウンの要素が基盤にあるのと、国内最大級の観光地、歓楽街レジャー施設、イベント催事多数、そしてオフィス街と様々な顔を見せます。

そこに「タクシーを乗らないと不便」という立地条件など、お客様にとっては移動に不便さを感じる点こそが、実はタクシー乗務員の営業にとっては需要の高い背景と言えましょう。

近年は配車アプリの普及により、お客様からの依頼が高齢者の方に限らず普段車に乗らない若年層の方からも増加傾向にあります。

オフィス街や官公庁関連も多く、歓楽街も点在する地域だからこそ、流し営業も成立する強みも持っています。

神奈川県でタクシー運転手になっても問題なし! その理由と他県との違いを解説

まとめ

いかがでしたでしょうか?
神奈川県内は渋滞するポイントが多数あります。

高速道路だけでなく、一般道でも四六時中渋滞しているので、タクシー乗務員の方やこれから転職される方は、国道だけでなく、裏道、抜け道的なものを覚えておくとクレーム防止やご自身の知識向上に大いに役立つかもしれません。もちろん安全運転は遵守の上ですよ。

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