ちょっといい話ー20年目に届いた封書－
つい先日の話です。会社に一通の封書が届きました。先出し人は記されていません。中には一枚の便箋と740円の現金が入っていました。今から20年ほど前、JRのとある駅から当社のタクシーをご利用いただいたそうです。仕事に遅れそうで慌てていたため、現金の持ち合わせが無いことに精算の時に気づいたそうです。どうして良いか戸惑っていたら、当時の乗務員Nさんは、「急いでるんだから、あとでここに送ってくれればいいですよ。」と言って、740円のレシートに自分の名前をメモして、笑顔でお客様を送り出してくれたそうです。その時は急いでいたため、お礼も言えずに仕事に向かったとのことです。
その後、転職や病気、引越しなどが重なり、月日は経ちそのままになってしまったとのことでした。20年経って当時支払おうとして用意したいた封筒がみつかり、当時のことを思い出し、丁寧なお礼文と740円の運賃をお送りしますとのことでした。便箋と現金の他に同封されていたのは・・・黄色く変色した740円の当時のレシート。確かに日付は2000年某月某月となっていました。
この封書を見て、会社の管理者も乗務員も驚きました。乗務員Nさんは随分前に御退社されていますが、乗務員Nさんのちょっとした心遣いが20年経てもお客様の心のどこかに残っていたということだと思います。
＠すぎもとカチョー
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